2018年10月17日水曜日

家出したこと。危険かな?

 AC東京の代表のゆっこと申します。
 12月8日(土)午後2時から東京大学の東洋文化研究所今一生さんの子ども虐待防止策の講演会を開催するために、スタッフと共に活動しています。
 今回、この記事を書こうと思ったのは、以下のニュースに触れたからです。

泊めたら性行為「暗黙の了解」 家出少女につけ込む大人
https://www.asahi.com/articles/ASLBD6HXPL9PUTFL003.html

 私も昔は少女でした。
 変質者に付きまとわれて、走って逃げたら、その男性も走って追いかけてくるので、団地の階段を二段飛びで駆け上がり、2階の友人宅に飛び込みました。

 安全なことを確かめてから、扉の覗き穴から覗くと、追いかけてきた男性の顔が扉のすぐ向こう側にありました。

 大きな舌打ちをして立ち去っていった姿と舌打ちの音は今でも生々しさを持って蘇る程です。

 家出をしていなくても、危険はあるようです。

 家出をすると、さらに危険は増すのでしょうか?

 私は普段の生活環境と家出した場合とでは、家出した場合の方が安全、という実感があります。
 少女が家出をするには理由がある、と考えた方が自然です。

1988年頃の17歳当時の私の日記

 私が21歳の時、両親は飲食店を営んでいました。
 その手伝いをしていたある日、母が肉切り包丁を振り上げて、「出てけ!」と叫びました。
 なぜ母が怒ったのかわかりません。突然の出来事でした。
 私は母に殺されると咄嗟に思い、店を飛び出し、そのまま家出をしたことがあります。

 店と実家は離れていたので、母が帰ってくる時間になる前に、不動産屋に飛び込みました。
 従業員の女性がすぐさま部屋を探してくれました。
 下見もせずに即決しました。
 鍵はオートロックだったので、すぐに使用できる状態でした。

 ガスや水道の手続きなどは初めてのことでしたが、素直に「わからないので教えて欲しい」と伝えたら、すぐに教えてもらえました。

 「保証人に署名と捺印を」と、不動産屋が用紙を渡してきたのは何週間もあとでした。
 私と同じように、母から避難していた父に声をかけて、保証人になってもらいました。

 段取りなど一切考えられる余裕は無く、行き当たりばったりでしたが、殺されずに済んだことで、とてもよく夜眠れたことを憶えています。
 友人はみんな、私が一人暮らしをし始めたことを祝福してくれました。

 そのころ、書店でバイトをしていました。
 クビになりそうだったのですが、一人暮らしをしたことで、店長が意を決したらしく、マナーなどさまざまなことを親身になって教えてくれました。

 ただ、書店のバイトだけでは生活はできず、就職活動をはじめました。
 正社員経験1年くらいの私では転職はできるはずもなく、途方に暮れていました。
 すると、両親のきりもりする店で一緒に仕込みをしていた女性からバイトを紹介してもらえることになりました。
 おかげで、バイト2つかけもちで、なんとか暮らせるようになりました。

 もしも、「家出したら怖い目にあう」という先入観があったら、家出ができずに、母に殺されていたことでしょう。
 だから私は、子ども虐待防止策の講演会を開催したいのです。


■イベント情報はこちら
https://2018actokyo.blogspot.com/2018/09/ac-tokyo2018-kokuti.html


下の拡散ボタンで、応援を!